栄光への軌跡2002
一般入試編

大学合格体験手記
 
東京大学 理科二類1年
平成14年3月 特別進学コース卒 遠刈田中出身

つまずいたり
転んだりしても
決して最後まで諦めないで


 受験戦争は、平和な日本ならではの言葉ですが、若く未熟な兵士が戦場に駆り出され、争い合い、心の傷を負う、十分に戦争と言えるものだと思います。
自分の望む将来、夢に向かって進む愚直なまでの精神が必要
 「初めて戦場に赴いた兵士にとって、周りの人は誰もが強そうに見える。情報は本当かどうかの区別 がつけられない。進路はどちらに進むべきかわからない」。そんな混沌とした中で、最後まで諦めずにいるためには、自分の望む将来、夢に向かって行く愚直なまでの精神が必要だと思います。  「この大学に行きたい、あのことを研究してみたい」と、単純なものでいいから、心に描いてみてください。そして、それを実現させようとする意志を持って、もう一度前を見てください。そこに道があるはずです。後は、ゆっくりと、落ち着いて進んでください。途中でつまずいたり、転んだりしても、諦めないで。大切なのは、最後まで歩き通 す意志があることです。
未知に、新しい道をつくろう
 ようやく一つの道を歩き切った時、眼前には未知が広がります。なんだか、前のような混沌ではなく、少しだけすっきりとした世界、その未知に新しい道をつくってください。今度は走ってみるのもいい。逆立ちしてみるのもいい。世界がはやく通 り過ぎて行くのは、自分がはやく進んでいるからで、世界が逆さまに見えるのは、自分が逆さまになっているからだと、気付くはずです。  大学受験を終えて、もと来た道を振り返ってみると、物悲しい思いがします。同じ道を歩んで来たのに、最後に離れ離れになった同志、自分だけが調子よく進んでいるのかと思うと、罪悪感でいたたまれなくなります。結果 さえ良ければ、過去の憂いや悲しみも忘れ、まるで全てのことがうまくいっていたかのように見えてきます。それが、何より情けない。だから、同じことが繰り返されるのでしょう。  受験戦争が終わって、ようやく心の世界に安寧が訪れたら、自分の歩んで来た道を、脚色せず素直に見つめてみてください。自分の意志で進んで来た道がどんなものだったのか、もう一度、ゆっくり眺めてみてください。

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東北大学 文学部1年
平成14年3月 特別進学コース卒 渡波中出身

受験勉強に早道はない!
毎日堅実に勉強を

 今無事に大学受験を終え、第一志望の大学に合格できて本当にうれしく思っています。 
集中できる場所を見つけよう。通学の電車は何かするのに最適です
 受験勉強には早道はないと私は思います。ただ毎日こつこつと堅実に勉強するだけです。よく「学校の授業なんか意味がないよ」と言う人たちがいますが、そんなことはありません。現に、私は塾にも何にも通 いませんでした。毎日の勉強は特に復習を中心にし、1年の頃は英語に力を入れました。
 3年になってからも基本的には同じような勉強の仕方を続けましたが、現代文と数学は先生方に個人的に指導していただきました。現代文は大内先生から週に一度プリントを出していただき、それを解きました。大内先生の指導は噂に違わず厳しいものでしたが、かなり読解力がついたと思います。数学は渡部先生にご指導いただいたのですが、私は本当に数学が苦手で先生には苦労をおかけしたと思います。大内先生と渡部先生以外にも沢山の先生方にお世話になりました。合格できたのは先生方のおかげです。ありがとうございました。
 ところで、私は長時間集中することが苦手でした。そのため、できるだけ集中できる場所(私の場合は図書館でしたが…)で勉強していました。自分に合った場所で勉強するのが一番はかどる方法です。その環境を作り上げるために、いろいろと試行錯誤してみるのもいいと思います。また、私は電車通 学だったのですが、通学の時間は何かするのに最適な時間です。寝足りない睡眠時間を補うも良し、暗記に勤しむも良し、有意義に使った方が良いと思います。
 高校生活を振り返るとすべてが勉強だったと思います。楽しいこと、辛いことがたくさんありました。何もしないのは楽だけれど何も残りません。これからいろいろなことがあると思いますが、いつも自分のペースを忘れず、決して後悔しないように最善を尽くしてください。皆さんの合格を心から祈っています。

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東北大学 法学部1年
平成14年3月秀光コース卒 秀光中出身

大切なのは
「勉強法」と
「精神的な強さ」


  自分が受験勉強の中で最も大切だと思うことは「勉強法」と「精神的な強さ」です。
自分の中に一つの勉強法を確立させる
 おそらく多くの人がこの『栄光への軌跡』の中で、自分が実践した勉強法を語っていると思いますが、誰一人として全く同じ勉強法をした人はいないと思います。つまり、合格した人はその人に合った勉強法を実践したわけで、そうすることで、合格に近付くことは確かです。しかし、自分に合った勉強法を見つけるのが容易ではないということは、誰しも感じるでしょう。おそらく、合格通 知が届くまでは自分の勉強法が正しいのか否かは分からないと思います。自分の場合、日常生活の中に学校の授業の予習等の時間を当てはめることによって、その原型をつくりました。いろいろと試してみるのも一つの手だと思います。とにかく自分の中に一つの勉強法を確立させることをお勧めします。
自分に暗示をかけ、つけた力を100%発揮する
 以上の勉強法で身につけた力を入試本番、その場の雰囲気にのまれず100%発揮できるか否かは精神的な強さにかかっていると思います。要するに平常心をどれだけ保てるか、ということです。自分の場合、これは模試で確立しました。具体的には、周りは皆自分より下だというような暗示を自分にかけることです。
 調子いいことを書いてきましたが、これから受験を迎える皆さんは、自分の夢に向かって頑張ってほしいと思います。

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東北大学 経済学部1年
平成14年3月特別進学コース卒 条南中出身

はっきりとした
進路への希望こそが
合格の原動力だ

寮生活のお陰で早い時期に進路を決定できた
 高校入学後、早い時期から志望校を定め、それに合わせた学習法をとってきました。なぜそんなに早い時期から決められたかというと、寮生活を送る中で友人、先輩方とそれぞれ進路についてじっくり(時には朝まで!)話し合ったり、さまざまな学部に在籍しているチューターの方の話を聞き、自分の考えを深め、確かめることができたからだと思います。そのはっきりとした進路に対する希望こそが、受験を乗り切るための原動力だったと思います。
復習を多めにして覚えたことを忘れないようにする

 学習面においては、「効率の良い学習」とは無縁で、ただひたすら時間をかけて、同じことを繰り返し繰り返し学習していました。今思い返すと、このことが逆に良かったのかもしれません。どうしてかというと、高校3年間で受ける授業の数はみんな同じですし、家での勉強時間、勉強内容も多少の違いこそあれ、皆大して変わらないはずです。それならば、復習を多めにして、覚えたことをなるべく忘れないようにした方が、良いのではないでしょうか。
 また、僕はいつも周りの友人が大きな希望を持ち、それに向かって努力する姿に触発され、彼らに引っ張られることで頑張れたのだと思います。目標とするべき友人を大勢持てたということが、高校での最大の収穫であったと思います。
 家族、先生方、チューターさん、学校の友人、なかでも僕に勉強に対する姿勢というものを教えてくれたクラスメイトの千葉崇平君に最大の感謝の気持ちを捧げます。本当にありがとうございました。

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東北大学 工学部電子・応物・情報系1年
平成14年3月特別進学コース卒 松島中出身

30分でいい、
毎日机に向かい
教科書を何回も読む


 受験勉強をするに当たってまず大切なことは、毎日30分でいいから机に向かうということです。一日中全然勉強をやらないと、その次の日もやる気が出なくて、つい遊んでしまうということはありませんか? 私はそうでした。
まるでスルメ!? 教科書は読めば読むほど味が出る
 私のお勧めの勉強法は教科書をじっくり何回も読むことです。そして、行間を読むのです。教科書はスルメのようなもので、読めば読むほど味が出てきます。じっくり教科書を堪能しましょう。 ドラクエに例えてみましょう。教科書はスライムです。経験値は鬼のように少ないのですが、何度も倒せばレベルを最高まで上げることもできます。何回も何回も繰り返せばいいのです。メタルスライムを倒すのもいいでしょう。しかし、メタルスライムはすばしっこく攻撃は当たらないし、すぐ逃げてしまい、そう簡単には倒せません。だから私は、教科書が一番だと思います。 不得意科目の克服法ですが、私は苦手の国語をどうにか克服しようとして、参考書や問題集を20冊ほどやりましたが、全然ダメでした。私が言えるのは、数をこなせば良いのではないということです。参考にしてください。 後輩の皆さんも仙台育英学園の最高の環境を活用し、目標に向かって頑張ってください。辛いことも時が過ぎれば良い思い出ですが、目標を達成した時振り返る思い出は、それこそ最高のものになると思います。

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東北大学 工学部人間環境系1年
平成14年3月特別進学コース卒 湊中出身

補講のプリントを見直し、
二次試験で逆転合格!

 入学当初からの目標であった東北大学に合格でき、本当にうれしく思うと同時に、心から安堵しています。
予習や復習を徹底させ、基本中の基本をやり通 す勉強法
 恥ずかしながら私の高校生活は、国立大学受験を志す者としては、決してほめられたものではありませんでした。勉強よりも趣味を優先させ、定期考査前に慌てるというパターンを繰り返してきたからです。しかも、一度染み付いた習性からはなかなか抜け出せず、先生にいさめられたこともありました。
 そんな私の勉強法ですが、基本中の基本をやり通してきただけのような気がします。ごく当たり前のことです。授業の予習は毎日欠かさず、分からなかったところは授業で理解して、帰宅後にもう一度解き、完全にものになるまで徹底して繰り返す。また、課題は必ず提出する。返却された課題についても、訂正された点の確認を怠らない。誰でも思いつく勉強法です。でも、だからこそ大事なのだと思います。さらに加えるなら、塾などは一切考えず、やるなら先生方が開講してくださる補講を取るべきです。私の場合は授業にも補講にも集中し、主に基礎や典型といったものに重点を置き、繰り返し鍛えてきました。
重要なのは応用より、授業や補講で教わる基礎である
 思うに、私の合格の最大の要因は、この補講にあったのでしょう。先生方は受験のポイントをしっかり押さえ、私たちを指導してくださいます。実際に受験してみれば、それがよく分かるのです。事実、センター試験に失敗し、二次試験で逆転を狙う立場に立たされた私が試験直前に選んだ勉強法は、補講のプリントの見直しでした。補講で先生方が超頻出だと繰り返しおっしゃった基本問題や、特徴のある典型問題など、応用力ではなく基礎力を試す厳選された問題をざっと解いていくだけで、試験に対する安心感は何倍にもなりました。
 派手でなくていいのです。特別な勉強法など必要ありません。基本に忠実であってこそ、基礎から徹底的に叩き込まれてこそ、ここぞという時の自信につながります。受験は慌てた者が負けるものです。受験会場で今までやってきたことを振り返り、それを信じ、かつ強く誇れるような精神力の強さを、身につけることが重要だと思います。それを裏付けるのは、応用ではなく基礎や基本だということを忘れないでください。そして、その基礎や基本とは、ふだんの何気ない授業や補講で、先生方が常に熱弁してくださっていることだということも。 皆さんのさらなる躍進を期待しています。

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東北大学 農学部1年
平成14年3月特別進学コース卒 北仙台中出身

東北大の二次対策に
役立った勉強方法とは?


 受験勉強を通して得た勉強方法や、役立った参考書などを紹介します。字数の関係で二次対策だけを書きます。
英語は構文、単語をマメに覚え、数学は毎日演習を続けて定石を覚える
[英語]
 今年の和訳は構文を利用するのが多かったため平易でした。こういうところで失敗しないために構文、単語はマメに覚えておきましょう。また、英作文を書くときにはなるべく簡単な表現を使うようにして失敗を防ぎましょう。
○英文解釈マニュアル(研究社)(和訳の方法がわかる)
○英単語連想記憶術(青春出版社)
[数学]
 この教科は,苦手でも定義や公式を覚え、解法が決まっている問題などを十分演習し、計算力をつければ人並みまで持っていくことができます。問題を解く場合は10〜20分ぐらい考え、わからなかったら解答を見てください。自分が思いつかない解法だったら、それは定石として覚えてしまっていいでしょう。受験数学にはそういう定石があり、それを知らないと解けない場合が少なくないからです。
 このような演習を毎日続けていくと、どの問題でもどういう定石を使うかということが次第にわかってくるので、標準問題ぐらいまでは解けるようになります。しかし、このレベル以上は数学的センスが関係してくるので伸び悩むことがあります。そのような場合は、標準レベルを保持し、他の教科で勝負しましょう(自分がそうでした)。
○基礎強化1A2B(学研)(受験数学の特徴がわかる)

化学では理論と有機、生物はまんべんなく覚えるのがコツ
[化学]
 東北大は理論と有機の割合が多いようです。今年は理論の計算問題が多くハードだったので、典型的な問題は解けるようにしましょう。  有機は構造決定問題が頻繁なので十分に演習を行ってください。無機、有機の知識問題、化学反応式を書く問題は基本的なので、ここでは落とさないようにしましょう。
○目良の理系化学(学研)
○無機化学頻出問題の解き方(旺文社)
[生物]
 生物はまんべんなく覚えましょう。今年はホルモンの知識問題がまとめで出題されました。記述式は事項説明型(生物用語の説明)から始めるといいでしょう。こういうタイプは知識問題ですが、模範解答丸暗記は大変なので、いくつかのポイントに分けたり図表を活用して覚えるといいと思います。考察タイプの記述は皆出来が悪いので、半分取れれば十分です。また、実験についてはこの学校は殆どしないので、そういうタイプの記述(案外出る)は各自参考書、模試などで対策を立てておいてください。
○生物記述問題の解き方(東京書籍)
 以上でアドバイスを終わります。それでは最後の最後まで努力し続けてください。

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名古屋大学 工学部機械・航空工学科1年
平成14年3月特別進学コース卒 東仙台中出身

得意科目を
徹底的にやり
スランプなしで本番に


 正直、「後輩が読んで役に立つものであること」をテーマにされても、書けることがないので「こんなヤツでも受かるんだな…」程度に思ってください。
「英単語1900」は前半800番程度で挫折したが効果 大だった
 私は大学進学を考え始めた時期を覚えていません。というより、周りの友達がそうだし、特進コースだから受験するのが当然という考えでした。
 本格的に受験勉強に入ってからも、明確にやりたいことが見つかっているわけでもなく、なんとなく行きたい大学、学部を決めました。今でもやりたいことが決まったわけではないので、大学でたくさんのものを見ながら見つけていきたいと思っています。皆さんも大学受験に力を入れすぎて、他のものが全く目に入らないようなことにならないようにしてください。
 私の受験勉強ですが、本格的に始めたのは3年になってからで、当時は周りにかなり差をつけられていました。数学は昔から得意で、それまでの定期テストの勉強だけでもそこそこできたのですが、英語と社会が問題。英語はセンター模試で100点くらい。社会は良くて30点というほどでした。やることは山ほどあるので、とりあえず社会のほうは無視。理系科目に力を入れまくり、英語は『英単語1900』を寝る直前にやりました。これは、前半の800番程度で挫折してしまったのですが、センターぐらいの問題だとこれぐらいで十分。長文はほぼ満点を取れるようになり、8割は取れるようになりました。
 結局英語は最後までこれしかやらなかったなー、とこんな調子だったわけですが、理系科目は順調に伸ばしていきました。夏以降は、二次試験対策に集中し、記述模試では満足いく点数を取れるようになりました。
理系の人は文系の友達に英・国の勉強方法を聞いてみよう
 しかし、センター模試ではあいかわらず社会が足を引っ張り、12月になっても目標には50点程足りませんでした。そこで、今まで完全に無視してきた社会をやってみようという気になりました。1カ月本気でやってみた結果 、なんと本番では9割とれました。本番に強いんだな…。このように全くスランプに陥ったことなどなかったわけですが、その理由は、常に不得意科目を後回しにしたということだと思います。「広く、浅く」を積み重ねるよりも、穴だらけでも得意分野を徹底的にやるほうが、何をやっていいかわからないということになりません。すると確実に最後まで点が伸ばせる→スランプもなくなる、というわけです。本番までやればいつでもいいんです。ただし、やり残しはイカンよ。
 もう一つのコツとしては、理系の人は文系の人に英語や国語の勉強方法を、逆に文系の人は理系の人に数学・理科の勉強方法を聞くことです。私はこれで漢文がかなり助かりました。いろんなクラスに友達をつくっておくといいですよ。
 終わってみると、この1年間は思っていたほど辛いものではありませんでした。皆さんも要領よく、適度に遊びつつ頑張ってください。

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宮城教育大学 教育学部学校教育教員養成課程1年
平成14年3月特別進学コース卒 中野中出身

唯一変えたのは、
授業を大事にすることだった


 今回は後輩たちへのアドバイスを盛り込んだ「合格体験記」ということなのですが、特に勧めることはありません。そこで、自分が高校生活の中で何をしたかを書こうと思うので、その中で得られることがあれば試してみてください。

「ふだんの勉強を大切に」という先生の言葉を信じて
 自分が本当の意味で受験生になったのは、高2の後期の三者面談からでした。この頃まではふだんの勉強もほとんどせず、定期考査が近付くと勉強するというリズムでした。ですが、それでも順位 は悪くはなく、少し違和感を感じたこともありました。しかし、その伝説の三者面 談で、当時の担任である佐伯達二先生に「このままでは落ちるよ。もっとふだんの勉強を大切にしなさい」と言われ、内心このままでは受かるはずがない、と思っていたので、ここらで何かを変えてみようと思い、先生を信じてみることにしました。
 変えたのはただ一つ。授業を大事にするということです。なぜなら授業というのは、たとえ嫌であっても結局は受けなければならないもの。だったら、その授業の90%を真剣に受けてみようと思ったからです(残りの10%は自由に)。そうすると、自然に自学習の時間も増えてゆき、数学に関しては予習をし、授業が復習とさえなりました。おかげでこの頃以降の分野は、受験直前に心配になることはありませんでした。 
 次に参考書は、先生方から渡される参考書が一番合っていました。書店で何か良い参考書はないかと探したりもしましたが、結局は先生方のを使いました。特に数学では『マスター』が、生物では『リードα』が本当に役に立ちました。  そして勉強場所ですが、自分は予備校の類には一切行きませんでした。放課後の教室や図書館で友達と自学習をするので十分だったからです。今思い返してみてもこのことは本当に正解だったと思います。
 というようにして、私は勉強のリズムを作っていったわけです。もちろんこの他にもいろいろとありますが、結局は本人のやる気次第だと思います。もし、悩んだり迷ったりしているのなら、友達や先生に相談して、試しにその助言を信じてみてください。必ず何かが変わります。それでは頑張ってください。

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岩手大学 農学部農業生命科学科1年
平成14年3月特別進学コース卒 南光台東中出身

学校にいる
時間と施設を
受験にフル活用


 晴れて第1志望大に合格することができ、今までの努力が認められたという達成感と、受験を乗り越えられた安心感で胸がいっぱいです。合格することができたのは、自分一人の力だけではなく、周りで支えてくださった先生方、共に励ましあいながら頑張ってきた友人たち、そして、温かく見守ってくれた家族のお陰だと思っています。ありがとうございました。
朝の補講から始まり放課後まで。家で集中できない人は学校で勉強しよう
 私が本格的に受験勉強を始めたのは、3年の夏休みからでした。それまでは部活動中心の生活を送っていたので、部活を引退してからの追い込みには自信がありました。徐々に自分の勉強のリズムを作り、効率よく時間を使うおうと心掛けました。まず、朝補講から始まり、休み時間は英単語などを暗記したり、授業の予習・復習をしました。放課後になると補習授業を受けたり、図書室で閉館時間まで勉強し、その後は「教室であともう1時間だけ頑張ろう!」という感じで、予備校に通 うことは一切なく、学校で勉強していました。
 家では集中することができないので、図書室、SLD室、教室というように、学校で環境を変えて勉強すると気分転換にもなりました。それに、周りの友人たちの頑張っている姿に励まされ、“自分ももっと頑張らなくては!”という気持ちにさせられました。
 センター試験後も、この勉強のリズムを崩すことなく、朝から夜まで主に図書室で過ごしていました。二次試験は得意科目を生かして、生物のみの受験だったので、約1カ月間で集中して知識を掘り下げることができたと思います。今まで使っていた問題集を繰り返し解きました。特に、論述問題を多く解くことによって、応用力をつけていきました。補講では、最後の二人になるまで大森先生に指導していただきました。ありがとうございました。
 受験だといっても、全てが辛く苦しい経験や思い出というわけでは決してありません。そういう状態だからこそ感じる何かがあるはずです。私の場合、周りの人々の優しさや励ましによって、大きく成長することができました。自分が頑張ってきたことに自信を持ち、そこから一歩ずつ前に進んでみることが大切です。焦ることはありません。自分のペースでいいのです。努力した分だけ、得られるものは確かにあるのです。皆さんも自分の生き方に自信を持って、頑張ってください。心から応援しています。

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山形大学 人文学部総合政科学科1年
平成14年3月特別進学コース卒 築館中出身

「どん底」を
経験したことが
力になった


 私の高校生活は、後輩の皆さんの参考になるような立派なものではありませんでした。でも、その中でも自分なりに大きな収穫もありました。それは「どん底」を経験したことです。この経験が私に力を与えてくれました。
 私は入学したての1年生の頃、さほど勉強をしなくても大学に入れるものだと思っていました。そんな考えのために、ほとんど勉強せずに遊んでばかりいました。模試を受けてもすべてE判定。しかし、判定なんて関係ないと考えて怠けてばかりでした。成績は下がる一方。それは2年になっても変わらず、しまいには生活も乱れてきて、遅刻、早退、欠席などは数知れず、寮や学校の先生方には迷惑のかけっぱなしでした。親にも随分心配をかけました。
情けない自分をまともな人間に戻すため、自分を追い込む
 そんな中、2年生の終わり頃に自分を見つめ直す時間ができ、よく考えてみたら、本当に情けない最低の人間がそこにいました。このままではいけないと思い、自分をまともな人間に戻すために寮を出て、家から通 うことにしました。慣れないうちはすべてが苦痛でした。早起きも勉強も。でも、もうどん底を経験したくないという気持ちのおかげで、ヤル気も自然とわいてきました。今までの分を取り戻すためにも、親に頼んで予備校にも通 わせてもらいました。
 勉強するようになったおかげで、底から少しずつはい上がってきました。しかし、まだ大学合格には程遠い位 置にいました。その後もさらに自分を追い込んでいき、なんとかギリギリのラインまで到達することができました。そして、結果 的に国立大学に合格できました。私のために力を貸してくださった先生方、そして学校に本当に感謝しています。本当にありがとうございました。
自分を信じて最後まで頑張る“あきらめの悪さ”が肝心
 最後に、泣き言とアドバイスを言って終わりにしたいと思います。泣き言としては、10〜12月、そして1月がきつかったです。やってもやっても成績が思うように上がらず、時には下がったりもしました。そして自分を追い込み過ぎ、気負い過ぎて血ゲロをはいた正月。そのおかげでずっと体調の悪かった1月。本当に死ぬ かと思いました。もうこんなのイヤです。
 後輩へのアドバイスは、自分を追い込むのはいいが、追い込み過ぎないように!
 血ゲロを吐きます(実体験より)。それから、試験前は早く寝ましょう!
 試験中に寝てしまいます(日大の英語で体験済み)。勉強法としては、多くの参考書には手を出さず、同じものを何回も何回も繰り返しましょう。その方が効率が良いです(たくさん手を出して後悔してる派)。あとは言わなくてもわかっていると思いますが、「焦らず、自分(の努力)を信じて最後まで頑張る」あきらめの悪さが肝心です。

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山形大学 理学部物理学科1年
平成14年3月特別進学コース卒 蛇田中出身

受験という階段を
一段一段上がれる人が最強


 ようやく受験勉強を終え、晴れて大学生となれたことを心底うれしく思っています。この気持ちを来春、一人でも多くの人に味わってもらえたらと思い筆をとりました。
不安を解消するために、教科書の完全理解を実践
 受験に最も必要なのは、「一日も欠かさずに勉強する」ことです。「そんなの当たり前だろ」と思うかもしれません。でも、よく考えてみてください。しっかり実践できていますか。できていない人の方が多いのではないでしょうか。
 実際、僕はできていませんでした。だから、「なりたい自分」と「なれない自分」のギャップに苦しむことになりました。そういう状態だと一日一日が不安でしょうがありません。不安を解消しようと問題集を開いてやってみるのですが、これまでの積み重ねがないためチンプンカンプン。そこで取り入れたのはこれも当たり前のことですが、教科書の完全理解です。具体的にいえば授業の予習復習プラス類題です。この程度だったら誰でもできるし、何よりも問題が解けるので勉強が楽しくなります。あとはそのまま波に乗ってレベルを上げていけばいいだけです。安易にして欲しくないのは、授業をほっぽらかして予備校に任せるという勉強スタイルに走ることです。
 まとめとして、僕の考える理想的な受験生像を書くと、それは例えて言うなら「階段を一段一段上がっていく人」です。一段とばしをせず、ましてや二段とばしもせず、かけ足で上がっていくわけでもない、そんな堅実な歩みのできる人が受験では一番強いのです。はっきり言って地味です。不誠実に見えるかもしれません。しかし、これが最強です。
 最後に、これを読んでくれているあなたに質問です。あなたを勉強へと突き動かすものは何ですか。僕は不安でした。これを勉強へのエネルギーにかえていけたからこそ、今の自分があるのだと思います。
 これから、先生や親、友人からアドバイスと称していろいろな話を聞かされます。この『栄光への軌跡』もその中の一つです。あなた自身で取捨選択し、あなたのヴィジョン実現のために役立ててください。どうか頑張ってください。

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福島大学 教育学部学校教育教員養成課程1年
平成14年3月特別進学コース卒 中野中出身

「しつこい」と
言われるぐらい
先生に質問しよう


 受験生だと自覚し始めたのは3年の高校総体が終わった6月でした。それまでは大学に行きたいと漠然と考えていましたが、自分の中でしっかりと固まっていませんでした。剣道をしていた頃は、正直、宿題をするだけで精一杯という感じで、あまりうまく両立はできていませんでしたが、数学だけは補講もできる限り出るようにしていました。なので総体が終わって、自分について考える時間が増えて、数学がもっとできればいいなと自然に思うようになりました。
補講の延長で頑張った個別 指導で効果
 志望校が決定する7、8月までは、好きな数学と、もっとも苦手な英語、また普段の授業をしっかりやるようにしていました。
 ここで後輩のみなさんに伝えられることは限られていますが、私が一番良かったと思っているのは、二次対策の補講の延長でやった数学の個別 指導でした。短期間で自分の実力がかなりついたと思います。傾向も自分ではつかみかねます。分野別 に問題を出していただいたので、自分でがむらしゃにやるなんて効率の悪いことになりませんでした。忙しい渡部進先生に最後まで私の面 倒を見ていただき、“感謝”を100回並べても足りないくらいです。
 だから、後輩のみなさんも先生を大いに利用(大変失礼な言葉ではありますが)してほしいと思います。自分の確固たるやる気のもとで「しつこい」と言われるぐらい先生のところに行ってみましょう。

試験前の情緒不安な時期を、多くの人に支えられて
 一番悩んだのが、試験日が迫るにつれてだんだん膨らんでゆく自分の中のどうしようもない不安と焦りでした。どう考えても、部活をやってきた分だけ周りの人達と勉強している絶対時間数が足りない。この状況で大丈夫なのだろうか、と考え出すと悪循環となり、情緒不安定になった時期がありました。そんな時、支えとなったのが私を受けとめてくれた家族、同じ受験を背負った友だち、部活の友だちの応援、先生方のご指導です。多くの方々に助けていただき乗り越えることができました。最高の喜びをかみしめています。  仙台育英学園で学んできた3年間を通して成長した自分に自信をもって、大学で学びたいと思います。ここまで成長できたのも親身になってご指導いただいた先生方のおかげです。本当にありがとうございました。
 そしてこの体験記が部活に限らず、自分の好きなこと、やりたいこともあるが、大学受験も考えているという後輩の役に立てればいいなと思っています。あきらめず最後まで頑張ってください。

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旭川医科大学 医学部医学科1年
平成14年3月特別進学コース卒 小牛田中出身

医学部志望なら
センター試験で
9割前後を狙う


 北海道大学医学部に入学したいと考えたのは小学校の頃でした。小さい時から将棋とスキーが趣味だったことから、自然に北海道の大学に進学し、スキー部に入りたいと思っていました。
センターの英語、二次の数学に失敗したが・・・
 医師を志したのは、人の命、たった一度しかない人生に、もう一度生きるチャンスをつくれる職業に興味を持ったためです。小学3年の時、小児癌の親友の死に直面 し、外科医を目指しました。今は、自分自身の挑戦のため、そして医学全体に貢献するため脳について研究をしたいと思っています。 
 高校時代の私の学習方法は、教材または問題集をしっかり理解するように、解答も含めて、じっくり読むというものでした。そのため、あまり鉛筆を持って勉強したという記憶はありません。勉強方法に、これだと言えるものはありません。それぞれの個性に合った勉強方法を確立することが重要です。
 しかし、私の勉強方法に問題があったのか、前期の北大医学部の受験は失敗してしまいました。自信はあったのですが、センター英語の失敗に加え、二次での得意なはずの数学の失敗、これではどうしようもありません。浪人はしたくなかったのと、北海道にあるという条件もはずしたくなかったので、後期は旭川医科大を受験しました。旭川の後期も数学、英語の学科試験で、面 接や小論文の対策をしていない私には向いていたことも理由の一つです。
 皆さんの中にも国立の医学部志望の方はたくさんいると思います。医学部を目指す時、一番重要なのはセンターで9割前後を狙うということです。どの医学部でもセンターは重要です。大学によって二次の方式は大きく異なります。極端ですが、ほぼセンターだけで決まるところもたくさんあります。ですから、二次の内容、点数配分を把握し、センター対策をしっかりして、苦手な教科を作らず、バランス良く学力を伸ばしていってください。

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富山医科薬科大学 医学部医学科1年
平成14年3月秀光コース卒 秀光中出身

基本が
できていなければ、
先へ進めない


 今回受験をして感じたことは、「受験勉強を始めるのは早ければ早いほどよい」ということです。自分が本格的に受験勉強を始めたのは高校2年の終わり頃でした。後半の焦りを考えると、もう少し早めに始めていてもよかったのではないかと―。
国立の医学部はセンター試験対策をしっかりと
 一番神経を使ったのはどこかというと、センター試験、特に国語でした。あの国語というものは非常に曲者でして、どんなに自分が自信のある解答を展開しても、間違いだらけというのがいつもの模試のパターンでした。幸いにも本番で国語が上手くいったからよかったのですが(84%でギリギリのボーダーライン上でしたが)、もし本番で失敗していたらと思うと恐怖を覚えます。国立の医学部はセンターの点を重視する学校が結構多いですから、対策は十分にしておいて損はないと思います。  次に二次試験の勉強についてですが、数学と英語は毎日少しずつ問題を解いたり英文を読んだりしました。それ以外はこれといって大したことはしませんでした。自分の志望校の場合、英語の配点は割合低かったので。
 理科については、夏の終わり頃から始めて、とにかく徹底的に基礎からやり直しました。化学なんかはお粗末なものでしたが、最終的にはなんとかものになりました。物理はある程度までいくんですが、やはり物理現象をしっかりと把握していないと、その先はなかなか進めないと思います。何事も基本が大事なのはいつの時代でも同じですね。
後悔先に立たず!受験勉強は早めに始めよう
 予備校などで行う模試なんかも結構受けました。しょっちゅう判定が悪くて、「判定なんか気にするな」と言われても、やっぱり気になるものでした。自分の位 置を再確認し、模試の雰囲気の中で実力を磨く場と割り切れればよいのですが、やっぱり気になるものは気になるので、あまり固執しないことです。  つまらないことをズラズラ書いてきたわけですが、もう一度言わせてもらえれば、「受験勉強はできる限り早めにやりましょう」ということです。後で時間が足りなくなっても「後悔先に立たず」です。そのことを注意すれば、後はなんとかなるのではないか、と。

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宇都宮大学 教育学部生涯教育課程1年
平成14年3月特別進学コース卒 築館中出身

公募推薦の失敗をバネに、
先生を信じて


 合格通知を手にした今、先生方や家族、友人に対する感謝の気持ちでいっぱいです。
 11月に一般公募推薦を受けて失敗し、受験に対する考え方の甘さを痛感しました。それからは、以前から始めていたセンター試験対策にも力が入り、自分の弱点が見えてきました。でも、勉強が思うように進まず嫌になったことも何度かあります。そんな時は、友人と話したりして気分をリフレッシュさせました。受験は自分との戦いでもありますが、1人で乗り切ろうとすると辛いものです。他人に迷惑をかけてはいけないけれど、みんなで頑張るという意識を持つことも大切です。

センター前はセンター対策、終わったら二次試験対策
 センター対策は、入学時に購入した問題集、自分が受けた模試、教科担当の先生による講習に取り組むことでした。参考書はあちこち手を出さず、模試は何度も復習して解説を書き込みました。1月に入ると、授業もセンター試験を視野に入れたものになってきて、心強いです。
 センターが終わった結果、志望大のボーダーラインに届かなかったため、学部変更をすることになりました。センターの結果 次第ですぐ対応できるよう、志望大・学部の範囲を広くしておくべきだと思います。

英作文や小論文は先生に直接指導を受け、何度でも繰り返す
 二次対策は大学によって受験科目が異なり、講習も少ししか行われなくなるので、先生に直接指導していただきました。特に英作文、小論文など、答えが一つと限らないものは、自分だけではできません。何時間もかけて書いてこれでは駄 目だと言われ、かなりショックを受けましたが、やり直して何度も見ていただきました。絶対に投げ出さず、先生を信じてついて行きました。
 大まかですが、これが私の受検勉強です。少しでも後輩のみなさんの役に立てれば嬉しいです。合格通 知が届いた時の何とも言えない気持ちを味わってください。応援しています。

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東京都立大学 経済学部経済学科1年
平成14年3月秀光コース卒 秀光中出身

現状に満足せず、
常に気を引き締めて


 今、念願の東京都立大学に現役合格することができ、受験の緊張から無事開放されほっとしています。  私の体験記は、私自身がそうであったように、勉強が好きでないし才能もなく、今までさぼってきたため伸び悩んでいる、でも!! 負けず嫌いで密かに挽回を狙っており、一泡吹かせたいと考えている人に、ぜひ参考にしていただきたいと思います。

ホームグラウンドと言えるような、勉強のための空間を確保
 私の場合、高1の時はほとんど遊んで過ごしてしまったため、高2の4月から受験勉強をスタートしようと決意しました。他の人より秀でている一芸と言えるべきものが無く、「数高音高体高国低英低社低理低」という状態であった私は、ほぼ全教科で苦戦しましたが、高2の1月からはテレビゲームをはじめとする一切の道楽と言われているものを、敢えて自分から遠ざけるよう努めました。放課後は自習室で20時半まで勉強し、帰宅後は気楽に眠くなるまで勉強しました。また、休日も、自宅で早朝から勉強を開始できる強い意志や根性に欠けていた私は、朝から自習室を活用しました。自分にとってホームグラウンドと言えるような、何かに誘惑される要素がなく、居るだけで勉強せざるを得ないような空間を確保することは、大切だと思います。私の場合、それはたまたま自習室であり、図書室であったのです。
 勉強をするか、勉強以外のことをするかの選択、つまり苦道と楽道の2本の道を前にいつも迷いましたが、できるだけ多くの回数、苦道を選ぶことを心掛けました。いかに自分の自由を束縛し、新しいルールを確立するかが重要なのです。「今まで勉強なんて命令されてもしなかったし、多くの高校生はしていないのに、自分は自主的に勉強している。俺ってえらいなあ」なんて思っているうちは、まだ量 と自覚が足りないのではないかと思います。私も実際そのような考えだったのですが、夏頃からは受験が苦痛で仕方がなく地獄状態でした。受験は孤独でつらいですが、現状に満足せず、常に気を引き締めてがんばって欲しいと思います。

時には、好きなことに熱中する時間も必要
 ここまで勉強の話だけになってしまいましたが、途中で挫折しないためにはたまに自分の好きなことに熱中するのも悪くはないでしょう。自分はスポーツが好きなので、第73回選抜高校野球決勝戦の応援で甲子園にも行きましたし、地元で当時J2のプロサッカーチームの応援にもよく行きました。自分にとって無駄 な時間になるどころか、むしろ大いに励みになりました。
 最後に仙台育英学園で過ごした6年間を誇りに思うと同時に、南部先生、若松先生、小嶋先生、武田先生、宮川先生、越後谷先生をはじめとする、6年間に出会い、お世話になった全ての方、両親、祖父母、兄弟に謝意を表したいと思います。ありがとうございました。また、まるで兄弟のようであった後輩達の健闘を祈りつつ、ペンを置きたいと思います。現役合格を目指しがんばってください。
〈おまけ〉
 私が極めてよく使用し、特に役立ったと思う参考書を紹介します。
※英語:『DUO3.0』(ICP)
    瀬下譲の『早わかり超基礎英文法』(語学春秋社)
     中原道喜の『マスター英文法』(聖文社)
※国語:『現代文と格闘する』(河合出版)
    『ことばはちからダ!』(河合出版)
    『マドンナ古文単語230』(学研)

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上智大学 理工学部数学科1年
平成14年3月特別進学コース卒 花泉南中出身

本番も模試も
焦りは禁物、
平常心を忘れずに


 高校の時期、多くの者がそうであるように、私も常に何かに迷うというくり返しだった。

模試で己を知り、慎重に受験校を選択しよう
1. 心の変化を素直に受けとめる
 入学当初は、中高一貫校を意識して中学を卒業してきたので余裕だった。しかし、その余裕は続かず、2年生になると焦りへと変化した。そこからなかなか抜け出せず、担任の先生のアドバイスで、悩まず自分自身をストレートに受けとめることで楽になった。そして徐々に心の負担も取り除かれ成績も戻ってきた。
2.模試で、自己を知れ
 予備校で他校生とともに受ける模試は緊張する。最初はその緊張感を集中力に変える技を持っていなかった。ただ単にリラックスしようとした。そうするとうまく集中できない。何度か繰り返していくと段取りがつかめてくる。特に私は数学の時間、満点を取ろうと考えて気負い、全体を把握しないでしまった。難関校向けの模試は、平常心を失って解ける問題はない。まず、平常心で受けるべし。
3.受験校の選択は慎重に
 私は,ずっと上智大を目標にしてきた。第一志望校の受験日をメインにして受験日程をたてる。第一志望の大学の受験日の前に合格している大学を確保しておく。そうすると気負うことなく、力を出すことができる。それはセンター試験を利用する私大でもいい。また、センター試験の自己採点のミスの不安もなくなる。私は中央大学のセンター試験型で合格を知って、センターの自己採点に確信をもった。入試には魔物がいる。できるなら同じランクの大学は2校以上受験すべきである。私も実際ずっと合格圏だった学校でさえ失敗した。友人にもそういう人はかなりいる。
4.気分転換は必要
 3年生の12月から2月までは、短いようで逆に長くも思える期間である。私は2月上旬に小さなスランプになった。家族の勧めでまる1日映画を見たりして遊ぶことにした。エネルギーを持ち直した。次の日から集中力が戻った。
5.健康第一
 受験中は特に風邪をひかないこと。私と家族は今年の冬は風邪をひかなかった。予防接種を受け、イソジンで常にうがいをすること。本当にイソジンは効果 的。
 在校生の皆さん、大いに悩み迷い励んでください。

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法政大学 経営学部経営学科1年
平成14年3月特別進学コース卒 豊里中出身

失敗を新たな
チャンス として生かす


 今、この合格体験記を書けるということを本当にうれしく思います。僕の場合は、よく言われる受験必勝法とは一味違ったことを書こうと思います。
本命の第一志望に力を出せるよう、予備の受験もお勧め
 まずは、受験前のことについてですが、どうしても勉強する気になれないという経験は、誰にでもあるはずです。そんな時は、無理するよりは、しない方がよっぽどいいです。無理をして、ますます勉強嫌いになるよりは、思いっきり遊んだ方が、長い目で見るとプラスです。もしそこで数日無駄 にしたとしても、気持ち次第で受験勉強は間に合うはずです。
 ここで、受験中のことについて書く前に、もし私大を第一志望にしている人がいれば、最低3校の私大を受けた方がいいということを言っておきたいと思います。そして第一志望の大学は2番目に受けることをお勧めします。なぜなら、いきなり本命を受けるとなると、気持ちに全く余裕がありません。二つ目は少し易しい大学にしましょう。

古文はたくさん問題を解き、慣れることが大事
 いよいよ受験中のことについてですが、英語に関しては、見たことがある英単語は要注意です。見たことがあるのに分からないってすごく悔しいでしょ?
 だから英語の試験前には、無理のない程度に単語帳を眺めた方がいいですよ。
 それから数学は、出題傾向さえ把握すれば、どこに重点を置いて勉強をすればいいのか分かるので問題ないと思います。ただ、問題集は見やすいものを!
 最後に古文ですが、率直に言うと、古文は慣れです。たくさん問題を解くことで、なんとなく内容がつかめるようになってくるし、安心感も得られます。古文は結局は日本語なので、やればやるだけ日本語とのつながりも見えてくるはずです。
 以上で、僕の勉強に関してのアドバイスは終わりですが、最後にもう少しだけ書きたいことがあります。 それは、受験校は必ずしもすべて合格する必要はないということです。合格するに越したことはないのですが、たとえ不合格でも、それは自分にはまだ弱点があるのだと教えてくれているのだと思えば、ありがたいことです。事実、僕はその弱点に気づいたことで、合格するに至りました。  「どうしてもこの大学に行きたい!」という気持ちさえあれば、たとえ体調が万全でなくとも、受験勉強が十分でなくとも、絶対に合格できます。

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立命館大学 国際関係学部1年
平成14年3月特別進学コース卒 船迫中出身  

大切なのは、
メリハリと集中力


自分の意志と少しの息抜き。これが私の受験が成功に終わった要素だと思う。だって、まさか自分が受かるとは思っていなかったのだから。高2から1年間留学し、帰ってきた時はまさに受験生。でも私は、全くその状態を受け入れられなかった。
「入試は英語のみ、入学後留学」という大学と運命の出合い
 1年間勉強していないとブランクが大きく、勉強についていけなくて模試はずっとE判定。万年スランプ状態が続いた。センター1週間前に、数学の模試形式のテストで4点を取り、帰国後のたった半年間では、目指していた国公立のレベルに追いつくことができなかったと認めざるをえなかった。結局口では頑張ろうと言っていても、焦りと意志の弱さでさほど勉強していなかったのだ。ここで急遽、私立を考える必要が出てきた。その時丁度見た立命館のパンフが運命を変えた。
 その入試は英語のみで、入学後留学を条件とするものだった。カリキュラムも、前に心にあった大学よりも自分にピンとくるものだった。私はセンター後、限られた時間の中で先生にひっついてひたすら勉強した。英語が好きといっても、やはり自分のレベルはまだまだ未熟なもので、本当に嫌になるほど英語漬けの1週間だった。私立ということで親の反対もあり、合格後辞退するはずだったが、奨学金を先生に勧められ、無事入学が決定した。だって自分で努力して勝ち取ったものを奪われることほど辛いことはない。
本当に合格したい気持ちが強ければ、きっと努力でカバーできる
 無事合格した今、私がお勧めしたいのは、勉強と情報収集は早めに始めようということだ。余裕がなくなると精神的に辛くなり、焦って勉強面 でマイナスになる。それに、日本にはたくさんの大学があるので、その中の一つを選ぶのは難しい。だから、少しでも多くいろんなことを調べたり、オープンキャンパスに行ってみた方がいい。
 漠然とした目標は定めておくべきだが、最終的決断は焦ることはない。やはり自分が行きたい所がいいのだ。多少の困難があっても、もし本当に行きたい気持ちが強ければ、努力でカバーできる。また、入試方式も自分の得意な部分を生かせるなら、なおさらいいだろう。
 そして、もう一つ。こんなことを言うと受験生失格かもしれないが、遊ぶことも大切だ。ただ、遊びまくるのはいけないが。ある程度のけじめをつけるのだ。私は性格上、ずっと勉強なんてできなかったから、かなり気分転換しながら勉強した。その分、後で集中して勉強した。なぜなら、高3ぐらいの感受性豊かな時にしかできないこともあると思うのだ。勉強だけではないと思う。大切なのはメリハリと集中力だ。一日中ダラダラ勉強していても、結局頭には何も入ってないことだってあるのだ。
大学入学はゴールではなくスタートライン
 また、私の場合は友達の存在も大きかった。しんどい時に話を聞いてもらったり、勉強もせずに将来のことやいろいろなことを話したりした。浮き足立っている私に喝を入れてくれた子にはすごく感謝している。本来は、お互い他人のことを構う時間などなかったのかもしれないが、私にとって友達との時間はとても大事なもので、受験を理由に疎かにしていたら、今の自分はなかったと思う。
 最後に、入学決定までハラハラさせてしまった担任の渡部進先生、斎川先生、わかるまで、しつこいぐらいの質問につきあってくださった大内先生をはじめ、お世話になったたくさんの先生方に感謝したいと思う。本当にありがとうございました。
 今、アメリカへの切符(アメリカン大学デュアルディグリー制度履修)を手にし、大学は自分の夢に一歩近付くための“first step”だと思っている。大学入学は受験のゴールではなく、大切なのはそこから何を学び、何を吸収していくかだ。私はまだスタートラインに立っただけなのだ。受験は誰のためでもなく、「自分」のためにあるのだ。それを頭に入れて頑張ってほしい。

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北海道医療大学 歯学部歯学科1年
平成14年3月特別進学コース卒 五橋中出身

大事なのは
勉強する習慣と
環境作りだ


幸運なことに、志望大学のうちの一つに合格でき、大変うれしく思う。これもひとえに自分のあり余る実力と、ちょっとした運と、親や兄弟、友人による支えの賜物だ。
数学が得意科目だと大きな武器になる
 受験勉強において、特に大したことはやっていないので、この駄文を偶然にも読んでいる結構暇だと思われる受験生や1、2年生には、あまり参考にはならないかもしれない。しかし、そんな僕でも凄いことを一つだけやった。それは、ほぼ毎日9時頃まで学校に残って勉強したということだ。「勉強が三度の飯より大好きだ」という人はおそらくほとんどいないと思われるので、受験勉強をするにあたって大事なのは、勉強をする習慣とやる環境を作ることだと思う。だから、学校で遅くまで勉強することはとても有効だと思うのでやってみよう。
 参考書・問題集は学校でイヤというほど渡されるので、それで十分だと思う。そもそも進学校といわれている本校の先生方は、受験のプロフェショナルだ。そういう先生方が選んだ参考書、問題集を渡されるわけだから信頼していいと思う。特に数学のマスターはお勧めだ。
 夏休みには学校の講習以外に予備校の講習にも行ったが、まず驚くのは他の受験生のやる気だ。とにかく目の色を変えて勉強しているので、自分も頑張ろうという気になる。試しに行ってみると良いだろう。
 僕が受験に成功した要因は数学にあると思う。人によって出来不出来が多い教科なので、得意科目になると大きな武器になる。特に私大は受験科目が少ないので1教科が大きく合否に左右すると思う。
 また、僕は模試をたくさん受けたが、効果の方は不明だ。復習も毎日したが、受験で役立ったかと言われると「?」だ。しかし、自分の実力が明確にされるし、得意、不得意な点もわかる。そういう点では良かった。
ふだんできないことを受験本番でできるはずがない
 受験をすべて終えてわかったことがある。それは、ふだんできていないことを本番でできるはずがないということだ。受験という特別 な時だから、ふだんではできない特別な力が出て得意点が取れるという人が、周りにも何人かいたが大きな間違いだ。実際友人か知人に「センター模試とセンター本番でどっちが良かった?」と聞くと、ほとんどが前者である。「特別 な自分」は期待しない方がいい。
 また僕は、平日3時間休日5時間ぐらい勉強をしたが、決して多いほうではないと思う。だからといって「勉強は量 より質」なんていう気はない。なぜなら僕は常に音楽を聞きながらやっていたからだ。しかも、一般 で言うところの「やかましい」という音楽だ。1、2年生の時には、先生にも「止めた方がいい」と言われていたが、結局は自分が勉強をしやすければいいと思う。僕は勉強は嫌いだが、この方法でなんとか受験を乗りきれたので。
 3年になってから課外を受け始めたがとても効果があった。最後まで受け続けた数学と生物はどちらもセンター試験で良い結果 が出せた。3年の後半にはSプランも受けたがこれも効果があったと思う。センター試験で英語が20点近く伸びた。僕は半期しかやらなかったが、もし受けるのなら前期・後期両方受けることをお勧めする。
 高校の3年間は本当にあっという間なので、勉強だけにとらわれず、後悔しない3年間をおくることが最も大事だと思う。
 最後に、お世話になった先生や、馬鹿遊びに付き合ってくれた友人たちに感謝の気持ちを伝えたい。ありがとうございました。

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岩手医科大学 歯学部歯学科1年
平成14年3月特別進学コース卒 山田中出身

自分に嘘をつかない、
ごまかさない


 1年の頃医療系志望でした。しかし1、2年の模擬テストはさんざんな結果で、3年の時には工学部に変えました。その後の模擬テストでは安定した判定が出ました。しかし社会情勢の変化を機に、12月頃に初期の医療系に志望する気持ちが強くなり、岩手医科大学を第一志望に決定しました。
英語は1、2年で基礎力をつけることが大事
 全教科の中で一番英語が苦手で、英語に関する勉強は全くしたくありませんでした。模擬テストで常に足を引っ張るのが英語でした。そこで3年になってから、英語の基礎から実践までを反復して集中的に勉強するようにし、少しずつ読解力を身につけ、単語も1日50を目安に毎回テスト方式で単語力をつけていきました。その結果 、苦手教科を克服しました。
 後輩の皆さんは1、2年で学校の授業中心に基礎力をつけることが大事です。実践力は3年になってからでも十分身につけられますので、あきらめないでください。
反復・継続を続けることが、合格への道
 勉強していて思うのですが、一度やって曖昧だった個所をもう1回やるのは面 倒くさく、しかも、その分野が出来ないと分かるのも不安でした。その時に「ここは大丈夫だった」と言い聞かせて飛ばしてしまうと、結局その分野が出来ないままになります。ですから、ごまかさない、自分に嘘をつかない、この二つを頭に入れて最後まで反復・継続をしていけば、必ず志望大学に合格できると思います。自分の目標に向かって頑張ってください。

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