裁判長:これより開廷します。
これまでの見聞調書に基づいて審理を進めます。
検察官:今回も証人が出るので証言を証拠として採用していただきたいと思います。
裁判長:弁護人は特に意見はありませんか。
弁護人:特にありません。ただ、見聞調書の写しを持ってきているので、
何かありましたらご意見願います。
検察官:調書に一部訂正箇所がありますので、訂正願います。
裁判長:弁護人はよろしいですか。
弁護人:はい結構です。
検察官:6ページのところ、居酒屋Jでの酒の分量の部分ですが、中ジョッキ
500ミリリットルとあるところ250ミリリットルとしていただきます。
裁判長:同ページ訂正、500ミリリットルを250ミリリットルとします。
裁判長:証人のHさんを入れてください。
証人の名前はHさんですね。
生年月日や住所については調書にあるとおりで間違いありませんね。
これから、証人として立っていただきますので、うそを言わないという
宣誓をしていただきます。
証 人:(宣誓書を読む)
裁判長:宣誓をしていただいたとおり、うそを言わないで証言してください。
これから検察官と弁護人がいろいろ質問し、記録をとりますので、
質問に対してはっきりと答えてください。尚、分からないとき、
聞き取れないときは、そのようにはっきりと申してください。
検察官:証人は平成17年5月22日0:15〜3:30頃まで、被告人を店で接待したことがありますね。
証 人:はい、あります。
検察官:証人は今の店には平成16年5月頃から勤めているのですね。
証 人:はい。
検察官:あなたは平成17年5月21日午後9時ごろから、
22日午前4時ごろまで勤務していましたといっていますが、
被告人はその間の午前0:15〜3:30あなたの店にいましたね。
証 人:はい、いました。
検察官:被告人はあなたの店に何回ぐらいきましたか。 5月22日までですが。
証 人:6回ぐらいです。
検察官:1ヶ月ではどのぐらいですか。
証 人:月に1〜2回ぐらいです。
検察官:いつも1人ですか。
証 人:1人でなく友人と来ます。
検察官:1人でないことが多い。いつも何時間ぐらいいますか。
証 人:3時間ぐらいが多いと思います。
検察官:調書にあるDちゃんとはSさんでいいですか。
証 人:いいです。
検察官:被告人は証人としてはだいじなお客さんということですが、
この日5月22日はSさんと来たのですか。
証 人:はいそうです。
検察官:被告人が店に来たとき、既に酔っていましたか。
証 人:そうでもなかったと思います。
検察官:証人の店に来た時の被告人の様子はいかがでしたか。
例えばふらついていたとか、ろれつが回らなかったとか。
証 人:そのようなことはなかったと思います。
検察官:証人は被告人が来て直ぐ接待を始めたのですか。
証 人:はい直ぐ始めました。
検察官:帰る時まで接待したのですか。
証 人:そうです。
検察官:被告が飲んだ酒は何ですか。
証 人:鏡月グリーンでした。
検察官:この酒の度数は20度ですね。
証 人:はいそうです。
検察官:被告人はそのとき新しいボトルを開けましたか。
証 人:最初のものがなくなってから開けました。
検察官:前に来たとおっしゃいましたが、この前に来たのはいつ頃ですか。
証 人:3〜4ヶ月前だと思います。
検察官:しばらく来ていなかったのですね。
証 人:はい。
検察官:前のボトルにはどれぐらいの量が入っていましたか。
証 人:はい、1/3ぐらい入っていました。
検察官:その量を警察でシリンダーで測りましたか。
証 人:はい。
検察官:例えば何ミリリットル入りでどのぐらい入っていたとか覚えていますか。
記録によれば、280ミリリットルと確認した覚えがありますか。
証 人:はっきりとはいえませんがそのぐらいだと思います。
弁護人:そのように何ミリリットルなどの数字の記憶まで
求めることはできないと思います。
検察官:確認のために質問しています。
280ミリリットルであることは間違いありませんか。
証 人:そうだと思います。
検察官:帰りまでに新たに開けたボトルの焼酎はやはり20度のものですか。
証 人:そうです。
検察官:そのボトルはどのぐらいの容量でしたか。
証 人:700〜720ミリリットルと思います。
検察官:被告人たちは帰りまでどのぐらい飲んだのですか。
証 人:約半分ぐらいです。
検察官:半分ぐらいの確認はできましたか。
証 人:はい。
検察官:そのときの具体的な量について、警察でシリンダーで測ったとき、
残っていたのが380ミリリットルだったのですが記憶にありますか。
(飲んだのは330ミリリットル)
証 人:はい。
検察官:先のボトルと後のものを合わせて約610ミリリットルとなりますね。
大まかな量としてはこのぐらいでよろしいですか。
証 人:そうだと思います。
検察官:飲んだ量についてですが被告人、Sさん、
証人の3人での飲んだ割合は少ないのは誰、一番多いのは誰といえますか。
証 人:私が一番、その次が被告人、Sさんの順です。
検察官:0時15分から3時30分頃まで間断なく飲んでいたのですか。
証 人:途中休んだ人もおりました。
検察官:それは誰ですか。
証 人:Sさんです。
検察官:どれぐらい休んでいましたか。
証 人:1時間ぐらいと思います。
検察官:難しいとは思いますが、飲んだ割合はそれぞれどのぐらいだったか
覚えていますか。例えば全体を10とすれば、この人が4とか3とか。
証 人:・・・・私が一番飲んで4ぐらい、被告人が3、Sさんが2〜3ぐらいだと思います。
検察官:被告人自身何倍の水割りを飲んだか分かりますか。
証 人:7杯〜8杯だと思います。
検察官:間違いありませんか。
証 人:そうだと思います。
検察官:被告人との話で何か覚えていることはありますか。
証 人:地元の話などです。
検察官:その他何か被告人の様子について覚えていることはありませんか。
証 人:帰る時とかですか。
検察官:帰るときに足元がふらついているとか、ろれつが回らないとか。
証 人:そのようなことはありませんでした。
検察官:見た目にはそのようなことはなかったということですね。
証 人:そうです。
検察官:車できていたとかの話はありませんでしたか。
証 人:特にありませんでした。
被告人がどのような交通手段で来たのかは分かりませんでした。
検察官:以前に来た時、そのような話を聞いた事はありませんでしたか。
証 人:特にそのような話題がでたことはありませんでした。
検察官:タクシーや代行運転についての話は出ましたか。
証 人:特にありませんでした。
検察官:支払いはどのようにして帰ったのですか。
証 人:2人で7万円ぐらい。2人で払いました。
検察官:お金は証人に渡したのですか。
証 人:店の黒服に支払っていきました。
検察官:被告人が店から出るときの様子ですが、眠そうにしているとか、
足元がふらついているとか、入ってきたときと比べて
違っていたことはありませんでしたか。
証 人:陽気になっていたことを除けば特にありませんでした。
検察官:店のほうで誰かに迎えに来てもらうなどということはありましたか。
証 人:ありませんでした。
検察官:客が酔っている姿をホステスの人達が見ることは多いのですか。
証 人:少ないと思います。
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