育英通信89号 第1特集 「平成16年度 大学入試を振り返って & 平成17年度 大学入試に向けて」
■TOPICS
意気揚がるプラン2000女子生徒達、 竹田先生・山本先生・後藤先生を 囲んで
●特別進学コース『プラン2000』がスタート!
宿泊研修で自学自習の
習慣と真の実力養成を!!

 
特別 進学コースで今春からスタートした新しい学習プログラム『プラン2000』。これについて詳しく紹介しましょう。
 

 今春、5月10日から、多賀城校舎・北辰館で学ぶ特別 進学コース1年生を対象にした2泊3日の宿泊研修『プラン2000』がスタートしました。プラン2000とは、「自学自習の習慣を確立し、それを定着させること」を主な目的とした合宿研修。全国に例を見ないユニークな試みですが、このようなプランを実施するに至るには、次のような理由があります。

中学校時代の遅れ2000時間を
自学自習の習慣確立で取り戻す

 一般の中学校から高校へと入学してくる生徒は、中高一貫校(たとえば秀光中等教育学校)の生徒と比べ、中学校時代に少なくとも1日2時間、3年間でおよそ2000時間の遅れが生じているという試算があります。この2000時間という貴重な時間を取り戻し、補充するためには、学校側が積極的に学習の場を提供し、生徒一人ひとりの「やる気」を起こさせながら、自主的・自発的に学習に取り組み、1年生の時から自学自習の習慣をしっかり習慣化させていくことが大切です。
 放課後宿泊をともなう集中学習によって2000時間を挽回し、さらにこの体験を通 じて厳しい受験を勝ち抜くための精神力、学習における基礎・基本力、さらには応用力を付けていく…これが勉強合宿プラン2000の目的です。


自分を律して自学自習をし、目標に
向けての計画を着々と実行していく

 1クラスを約40人に分けて、宿泊担当の先生のもと、東北大学等在学中の仙台育英卒業OB・OGがチューターとして付いて、最低3時間の予習・復習を行います。希望者は深夜や早朝に学習することもできます。また教員による受験を決定づける英語・数学の特別 学習も開設され、特別進学コース2年生の東大選抜クラス所属の寮生も参加しています。
 「『運』という字を見てください。『軍』という文字が入っていることに気付くはずです。運を引き寄せるには、あらゆるものと戦わなければならないのです。自分で立てた目標を実現するために自分の持てる力すべてで戦う。そして幸運を自分のもとに引き寄せる…大学受験にとって『軍』とはなにか。それは自分を律して自学自習の習慣を身に付け、目標に向けて着々と計画(プラン)を進めていくことです。これこそが『プラン2000』の目的なのです」(特別 進学コース教頭・青木豊次先生)

 

●オープンキャンパスに出かけてみよう!
オープンキャンパスで
『将来の自分探し』を!!

 
「大学のオープンキャンパス参加は、自分が将来何になりたいか、どんな学問をしたいかを知るのに最高の機会」と英進進学コースの清水志郎先生は話します。
 
 英進進学コースでは大学進学を希望する全員が2年生時から「全員最低1大学」を目標に大学のオープンキャンパスに参加するよう指導しています。  昨年度の英進進学コース3年生学年主任だった清水志郎先生が、今年山形大学工学部物質化学工学科に公募制推薦で進学した英進生を例に、オープンキャンパス参加の意義・重要性を話してくださいました。

オープンキャンパスの場で教授が
「うちに来て研究してみたら」と…

 「その生徒は在校中からベークライトなどの物質化学の分野に興味を持ち、将来はその方面 での研究をと考えていたのです。初めは大学については在仙の大学を、とのことだったのですが、ふとしたきっかけで山形大学のオープンキャンパスに参加し、そこで思いがけない出会いがあったのです」(清水先生)  その生徒が出会ったのは、彼がこの春から学ぶことになった学部学科の担当教授。  「教授と話している間にどんどん話が弾み、そのうちにその教授から『ウチに来てやってみたら』との言葉が…。彼はこの大学・学部こそが理想の場所と確信して公募制推薦入試で挑戦、国立大への晴れの現役合格へと至ったのです」(清水先生)

未来の自分をオープンキャンパスの
場で想像してみる

 受験大学を決めるにあたっては、まず自分の将来の希望を考えて、といった言い方をします。しかし、その「将来の希望」「自分が何をしていきたいか」がなかなか見えてこないのが現実。  「そんなときにはオープンキャンパスを訪ねてみる。大学で自分が学問をしていることを想像して、逆に自分は将来何をしてみたいかを探ってみる…。そんな“自分探し”に、オープンキャンパスはうってつけなのですね」(清水先生)