第6回サイエンス・コ・ラボ
(前編) ■日時:2012年10月27日(土) 13:00〜16:00
■場所:多賀城校舎 化学実験室
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(後編) ■日時:2012年11月17日(土) 14:00〜17:00
■場所:東北大学大学院 環境科学研究科 |
■テーマ:『金属ナノ粒子の合成と機器分析』
■参加生徒:秀光4・5年生および理系の特別進学コース1・2年生(希望者)
■指導:東北大学大学院環境科学研究科
自然共生システム学講座 環境共生機能学分野
田路研究室 高橋 英志 准教授
大学院生の皆さん |
▼人間の目が認識できないほど
小さな金属粒子
「望遠鏡は遥か天体まで見渡せるのに、光学顕微鏡はどんなに拡大しても、ナノ粒子を見ることはできません。なぜだと思いますか」
と、スライドに映った顕微鏡を指しながら質問をする高橋先生。ひとりの生徒が、「光の波長が小さすぎると、人間の目は認識することが出来なくなるためです」と、回答しました。
ナノとは1メートルの10億分の1という、とても小さな単位です。原子の大きさは約0.1ナノメーターですが、人間は、可視光線と呼ばれる、360〜800ナノメーターの光の波長より小さいものは見えません。
今回の実験は、そんなにも小さな“金属ナノ粒子”を合成し、質量や構造を調べてみようという内容です。
今年7月から始まった秀光中等教育学校と仙台育英学園高等学校 特別進学コースの理科共同実験講座『サイエンス・コ・ラボ』も、第6回目を迎えました。今回のテーマは『金属ナノ粒子の合成と機器分析』です。10月27日(土)に多賀城校舎で前半の合成実験が、11月17日(土)に東北大学へバスで訪問し、後半の分析が行われました。今回は、東北大学大学院環境科学研究科 田路研究室から准教授の高橋英志先生 、そして大学院生の皆さんが指導のため来校してくださいました。
▼ビーカーの中で
ナノ粒子が合成される様子を観察
前半はA・B・Cの3つの班に分かれて作業を進めました。班ごとに大学院生の方が1人ついていただき、生徒は計算方法や、実験の指導をしていただきながら、“銅ナノ粒子“を合成しました。サンプル溶液を、機械を使って吸引濾過すると、“銅ナノ粒子“だけが残ります。生徒たちは、硝酸銅が超音波を使って溶ける様子を覗きこんだり、大学院生に反応についての詳しい話を聞いたりと、興味を持って実験に取り組んでいました。
▼後編は、東北大学の機器で
分析を行います
いよいよ後編は、東北大学大学院 環境科学研究科を訪問し、今回合成した“銅ナノ粒子“を観察・分析します。
人間の目では見えないナノ粒子を『走査型電子顕微鏡(SEM)』で観察し、また原子にX線を当てて結晶構造を特定する『X線回折装置(XRD)』で回折し、さらに最新鋭の『質量スペクトル(ESI-TOF-MS)』という機器で分析を行うという三本立ての企画です。
▼後編はコチラ
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