2012/13 Topics

  3月24日、仙台育英学園 宮城野新校舎が竣工

 
 
 
 


 桜前線が北上し、桜の開花が待ち遠しい季節となってきましたこの良き日に東日本大震災で甚大な被害を受けた仙台育英学園宮城野校舎の改築工事が滞りなく終わりましたことに本学園を代表して御礼申し上げます。特に、本改築工事に携わっていただきました関係者の皆様には震災直後からさまざまな困難や障害があったにもかかわらず、快く仕事を引き受け、無事故で納期を守ってくださったことに心より敬意を表します。
 本学園にとって宮城野校舎は創立者加藤利吉先生のご苦労の産物です。なぜならば、太平洋戦争末期の仙台空襲による校舎焼失、戦後の学校用地の進駐軍による接収、社会混乱のなかでの土地探し、極度の建築資材の不足と幾重にも困難があったなかで、不撓不屈の強靭な精神力を持った利吉先生が私財を投じて学園復興の地として今日まで私学教育を支えてきた場所だからです。
 宮城野の萩が美しく咲くみやびな地に学園復興の象徴となる新校舎を建築し、私立学校の運営を再開できることは感慨深いものがあります。それは利吉先生のご苦労には遠く及ばないものの、学園代表者としてその責務を果たすことができたからです。
 これから運動施設を中心としてさらに関連の工事は継続されていきますが、来月12日の始業式からは多賀城校舎に移動していた生徒たちを迎え、13日には新入生を受け入れられることを楽しみとしながら、新年度の準備を進める所存です。
 奇しくも、本日は利吉先生、「法徳院殿壽照興学利圓大居士(ほうとくいんでんじゅしょうこうがくりえんだいこじ)」の五十二回忌にあたります。この日に合わせて宮城野新校舎が竣工したことも利吉先生の精神が本学園に生きていることの証であると思います。
 あらためて、東日本大震災から本学園復興への道を共に歩んでいただきました関係者の皆様に感謝申し上げ、併せて皆様のご多幸とご繁栄をご祈念申し上げ御礼の言葉といたします。


平成25年3月24日
学校法人仙台育英学園
理事長 加 藤 雄 彦