2013/14 Topics

 技能開発コース OBインタビュー

 
勉強嫌いが一転、現在は大学院で研究に明け暮れる日々です

 

▲技能開発(在籍時M-フレックス)コース卒業生の
 鈴木誠さん(東北工業大学大学院工学研究科1年)
 仙台育英学園 宮城野新校舎を背景に。

 

 「実は、中学生の頃は勉強が嫌で嫌で仕方がなかったんです。勉強に何の必要があるんだとすら思ったことも(笑)。でも、高校に入って基礎から勉強し直したら勉強が面白くなってきて、大学に入ってもっと深く勉強したいと思うようになりました」
 そう話すのは、2010年3月に仙台育英の技能開発(当時はM-フレックス)コースを卒業した鈴木誠さん。高校卒業後は、東北工業大学工学部環境情報工学科に指定校推薦で現役進学。普通なら4年生に進級する2013年度には、先生に勧められ飛び級で同大学の大学院工学研究科に進学しました。現在は環境情報工学を専攻し、日々研究に励んでいます。


勉強に再び自信をなくしたまま、
仙台育英技能開発コースに入学


 「勉強が面白いと思い始めたきっかけは、中学3年生の冬。周りが高校受験ムード一色になってきたことに急にあせりを感じて、塾に通い始めました。その塾ではマンツーマンだったので、これまでわからなかったところが理解できて、『ちゃんと勉強すれば解けるんだ』と実感。中学卒業後は就職ではなく、高校に進学しようと決めました」。
 そこで鈴木さんは公立の高校を受験するのですが、結果は不合格。そのため、仙台育英の技能開発コースに入学した当初は、勉強に対してすっかり自信をなくしていたとのことです。「でも、実際に技能開発コースで授業を受けてみると、また面白いようにぐんぐん理解できるようになりました」と鈴木さんは話します。「中学の範囲にまでさかのぼる授業だったので、基礎の基礎から見直すことができました。勉強ができなくても先生方は決して見放さず、根気よくていねいに教えてくださって…。挫折せずに頑張れたのは先生方のおかげです。着実に成績も上がり、試験でも次第にいい点数がとれるようになりました」。
 鈴木さんの高校生活は勉強だけではなく、弓道部でも積極的に活動していたそうです。「弓道は中学のころから興味があって、高校に入ったら絶対やると決めていました。勉強と部活を両立させていたので、充実した3年間でした」。


基礎固め重視のコースだからこそ
大学進学を目指そうと思いました


 中学のときに通った塾で勉強の面白さに気づき、高校では基礎を身に付けて学力を定着させた鈴木さん。高校卒業後の進路は迷わず大学進学と定めました。仙台育英には、コースを変更できる制度があります。大学進学を目指すなら英進進学コース等に変更するという選択肢もあったはずですが、鈴木さんは「転コースは全く考えませんでした」とのこと。「技能開発コースでは理解できるまで何度も反復で教えてくれる。これが自分に合っていたのだと思います。塾の必要性を感じたこともありませんでした」。
 大学選びはかねてから興味があった工学部を選択。「建築か情報工学か迷ったのですが、これからは情報の時代だろうと考えて、東北工業大学の環境情報工学科に決めました。『情報』の授業でエクセルを勉強していたことも決め手のひとつです」。そして3年生の秋、鈴木さんは、東北工業大学を指定校推薦で現役合格を果たしました。


勉強の土台がしっかりしていれば
専門分野も大丈夫


 鈴木さんに将来の目標について聞いてみると「就職するとしたら医療機器の開発をするような仕事がしたい」とのこと。「今、大学院で研究していることを仕事につなげることができれば理想的ですね」。
 技能開発コースで基礎を固めたことが大きな自信となって、大学で大きく開花させた鈴木さん。最後に技能開発コースの後輩へメッセージをくれました。「基礎を学べば、どのような形にも発展させることができます。高校で基礎を固めておかないと大学に行っても伸びないし、専門的なところにいっても理解できない。大学は応用の勉強です。それが自分とマッチしていれば、理解も早いし、興味が出てきて、それがやる気につながるはずです」。