東日本大震災の被災生徒・保護者から 寮塾費免除措置への感謝のお手紙
学園生活の様子
 

 平成23年3月11日に発生した東日本大震災とその後の余震により、自宅を被災された生徒の皆さんを対象に、仙台育英学園(秀光中等教育学校・仙台育英学園高等学校)として、出費多難で厳しい財政事情のなかを工面し、被災された生徒への学習・生活環境への支援策として、平成23年度から3年間にわたり寮塾費について免除(減免)措置を実施してまいりました。

 現秀光5年生を除き、本年3月をもって卒業される3年生(秀光6年生)の皆さんを最後に本年度で寮塾費免除措置が終了することになります。

  平成23年度 平成24年度 平成25年度
秀光中等教育学校 15人 6人 3人
仙台育英学園高等学校 36 18
51 24
*(表) 年度ごとの寮塾費免除をおこなった寮生数
学園生活の様子


 この度、寮塾費免除を受けていました寮生や保護者の皆さんから感謝のお手紙が寄せられましたので、その一部を紹介させていただきます。

秀光中等教育学校
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仙台育英学園高等学校
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 手紙-1

拝啓

 日脚延びる頃となりました。この度は2011年3月11日に発生した東日本大震災により、貴学に於いても甚大な被害を受けたにも関わらず3年もの間寮塾費の免除措置をとって頂き有難うございました。心より感謝申し上げます。

 原発事故も発生し、震災直後は非難を余儀なくされ、先のことを考える余裕もなく、その日その日を無事に過ごすことが精一杯でした。震災の影響で度重なる出費が続く中、両親に更に経済的負担を掛けさせてしまうのではないかと、このまま在学すべきか悩むこともありました。そのような状況下で私が今もこうして秀光中等教育学校で勉学に勤しみ、とても充実した学校生活を送ることができているのは、貴学の心のこもった温かなご支援のおかげです。本当に有難うございました。

 私は将来社会に貢献することで多くの人の助けになりたいと考えております。卒業まで約1年ですが、より一層勉学に時間を費やし、建学の精神を心に留め、人間的にも成長できるよう様々なことに挑戦し、将来の夢に向かって努力していきます。今後ともご指導のほど宜しくお願い致します。
 略儀ながら書中をもちまして御礼申し上げます。

敬具

平成26年2月吉日

秀光中等教育学校
5年 Aさん

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 手紙-2

 寒さも一段と厳しく感じられるこの頃 貴校におかれましてはますますご清栄のこととお慶び申し上げます。

 さて、去る2011年3月11日に発生しました東日本大震災において貴校も甚大なる被害を受けたにもかかわらず平成23年から3年間もの間、寮塾費の免除措置を実施していただき誠にありがとうございました。当方の住む地域は震災の被害に加え原発被害により非難を余儀なくされました。震災の復興費用や避難先での出費もさることながら親元を離れて寮での生活をさせてしまっていることに一抹の不安を覚え、このまま秀光中等教育学校に在学させておくべきか悩みました。たとえ寮を出たとしても学園までの交通手段の路線が津波により寸断され自宅から30キロ以上離れた駅まで車で送りそこからさらに電車で最寄りの駅までの通学が本人もそれを見守る家族も苦痛になってしまうのではないかと考えてしまいました。しかし、貴校が校舎の震災被害により多額の費用を投じなくてはならないさなか、被災した生徒への学習、生活環境への支援策として寮塾費の免除措置をとって頂いた事に深い感動と感謝の気持ちが込み上げてきました。生徒一人ひとりを大切にする教育理念を感じ取ることができ貴校に入学できたことを誇りに思います。本人も「秀光を卒業したい」という強い意思もありますので今後も卒業までご指導をお願いいたします。

 末筆ながら感謝の気持ちをしたため簡単ではございますが書中にて御礼申し上げます。
 秀光中等教育学校並びに仙台育英学園の益々のご発展と教職に就かれます皆様のご健勝を心よりお祈り致します。

敬具

平成26年2月吉日
 
秀光中等教育学校5年Aさん
保護者
家族一同

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 手紙-3

 春寒の候、ますます御健勝のこととお慶び申し上げます。 日頃は大変お世話になっております。
 東日本大震災から3年目を迎え、皆さまの温かいご支援をいただきまして今日まで親子共々無事過ごすことができました。
 あの大地震直後、秀光3年生の長女に安否確認のメールを送るも返信がなく、沿岸部の医療施設に勤務していた私たちは、大津波に襲われ、職場も被災し自宅や車もすべて流失してしまいました。 町は壊滅状態となり、今後の生活を考えると暗澹として絶望的なものでした。
 しかし直面する、問題と苦難にひとつひとつ克服すべく、不安、心配を内に秘め不眠不休で気力を持ち続けました。 ライフラインも寸断し、全く家族とも連絡が取れず、長女の状態を案じながら、患者さんをはじめ被災した町民の支援と復旧活動に専念しなければなりませんでした。
 2週間後仙台の親戚から、娘が無事で迎えに行ったとの連絡があり、安堵と同時に長期に渡り保護していただいた学校側の温かいご配慮に感謝の気持ちでいっぱいでした。

 当時のことを振り返り、娘と話をしたところ地震直後は、学校側の早急な対応で学校の安全な場所に避難し先生方は、食料の調達をしてくださったとのことでした。
 少し落ち着いた数日後、一時はスクールバスで、自宅の被災地まで向かったものの劣悪な状況と道路の寸断で、引き返し寮で生徒同士助け合いながらの避難生活となりました。

 震災から1週間後、校長先生のご判断とご配慮により山形の宿泊施設で長期にわたり何不自由なく安全な避難生活を送らせていただきました。
 家族の安否確認や連絡が取れない生徒の心情を察してくださり安心安全な環境から先生方の細やかなご配慮に只々頭がさがる思いです。
娘は、いつも先生方が優しく寄り添って支えてくださったことが何よりもありがたく嬉しかったそうです。

 地元の避難所にいた祖母と次女は、震災当日にラジオで貴学園の情報と無事を知り安堵したそうです。 当時小学6年だった次女も現在秀光の2年生でお世話になっております。

 貴学園も被災し復旧や新設で大変な中、後期課程3年間、寮塾費及び学費の免除をいただきまして、本当にありがとうございました。
心より深く感謝申し上げます。 おかげさまで、貴学園への通学を継続することができました。
 被災地の沿岸部の復興は、まだまだ時間がかかりそうです。 親として娘たちが貴学園で学んだことすべて、将来の糧になると確信しております。 校長先生、諸先生方から頂いた貴重な学びを得て、新しい宮城野校舎で卒業式を迎えられることを光栄に存じます。 これからも貴学園の益々のご繁栄を心よりお祈り申し上げます。

平成26年2月吉日

秀光中等教育学校
6年 Bさん
Bさん保護者

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 手紙-4

前略

 震災から早いもので3年が経ちました。家も流され仕事も出来ない状態となり不安でいっぱいでした。

 私たち家族は避難所生活から3か月が経ち、その後仮設住宅へと住まいを変えましたが、収入が途絶えどうしたらいいのかと悩んでいました。そんな中、学校からのご厚意で寮塾費免除扱いのお誘いをいただき、寮からの通学が決まりました。その後、高校生活3年間は必死に学業に励み、この度無事に卒業することになり感謝の気持ちでいっぱいです。

 長い間ご支援いただいた学校関係者、寮の職員の皆様には、ほんとうにありがとうございました。

 たくさんの善意をこれからの励みにしていきたいと思います。

草々

                   
平成26年2月吉日

仙台育英学園高等学校3年
Cさん
保護者

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 手紙-5

前略

 東日本大震災では、多くの人が津波の被害を受け、苦しい中で生活をしていました。私の家も、震災の被害に遭い、様々な事で不安を抱えていました。その中で入寮させて頂いただけではなく、授業などの免除や様々な援助をいただき、経済的にも精神的にも助けて頂きました。

 寮生活では、団体での生活の違いで戸惑い、苦労したこともありました。しかし、先生方のご支援や友人と支え合いにより、無事卒業を迎えることができました。

 この3年間の寮生活は私の人生の中でとても良い経験になり自立心と積極性を学ぶ事ができたと考えています。そして、今後はこの3年間の高校生活の経験を生かし、自分の目標に向けてさらに努力し続けて行きます。

 本当にありがとうございました。

草々

平成26年2月吉日

仙台育英学園高等学校3年
Dさん

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 手紙-6

前略
 
 月日の経つのは本当に早いものです。
 東日本大震災からあっという間に3年が経とうとしております。

 仙台育英学園高等学校へ入学が決まり、期待と不安が入り混じっていた頃の大震災でした。我が家は、津波により大規模半壊、一階は殆んど壊滅状態でした。避難所生活をしながら、高校への入学、新生活の準備を進めましたが、色々な意味で不安な日々を過ごしました。そんな折、寮費の免除という被災者を救済する対応をいち早く取っていただいた仙台育英学園高等学校にはとても感謝しております。

 こうして無事に3年間、学業や部活動に専念できたのも、このような温かい対応をしていただいたおかげだと思います。
 厚く御礼を申し上げます。3年間本当にありがとうございました。


草々

平成26年2月吉日

仙台育英学園高等学校3年
Eさん保護者



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