第2回サイエンス・コ・ラボ 『最先端技術を使ってバイオ燃料を作ってみよう』

 
実験内容

再生可能エネルギーで、地球環境に優しいバイオ燃料


 従来の化学系での研究よりも二酸化炭素の排出が少なく、再生可能なエネルギーであるバイオマスエネルギーの研究が現在進められています。その中のバイオ液体燃料である『バイオディーゼル』は、廃食油からの合成および軽油と100%代替えが可能です。環境には優しいのですが製造に手間がかかり、コストの高さなどから普及が進んでいませんでした。
  今回、東北大が「樹脂を触媒とした油脂の燃料化」として世界初の成功例を出し、特許を取得した製造法に挑戦します。

現行法と東北大学の新しい製造法の2つで実際に燃料を作ってみよう!


 触媒、エタノールの量など6種類の条件が異なる容器を用意します。そしてバイオディーゼルの原料として食用油と、茶色に酸化した廃食油の2種類を揃えます。現在バイオディーゼルを製造するのに使われている方法(水酸化ナトリウム触媒)と、東北大のを使用した新製造法(イオン交換樹脂媒体)を含めた6つを試し、一番効率の良い方法を自分たちの目で確かめました。

 

 

6種類の容器を比較してみると…

 結果、水酸化ナトリウムを触媒にするとアルカリと脂肪酸が反応を起こしてしまい、せっけんやグリセリンといった余計なものができてしまうのに対して、イオン交換樹脂を用いた方はきれいに分離しました。しかも樹脂にはグリセリンなどを除去する能力もあり、使用後も樹脂の洗浄を行えば再利用が可能です。生徒たちは樹脂触媒との水酸化ナトリウム触媒の反応の違いを確認しながら、樹脂の扱いやすさを実感している様子でした。


 
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