*IB資格を取得した生徒からのメッセージ
 

上智大学 法学部 国際関係法学科 および
法政大学 文学部 英文学科に合格
柳 佳琪



世界を理解するには
いろいろな国で勉強しなければ…

 上海の中学校を卒業して、留学生として仙台育英外国語コースに来ました。中1のときから「中学を卒業したら外国に出て学びたい」と思っていました。私の母国、中国はとてもすてきな国なのですが、一つの国の中だけで勉強するとその国の考え方ばかりにしばられるようになりがち。世界を理解するにはいろいろな国で勉強しなければならない。そう考えて仙台育英への留学を決めました。仙台育英に来るまで、IBのことは知りませんでした。私が1年生のとき、IBのトライアルがスタートしました。そのとき、IB担当でいらっしゃるJim先生から「英語が得意なこともあるし、IBDPに挑戦してみたら」と声をかけられました。これがきっかけです。

ものごとの考え方を問う
哲学的な科目も

 IBクラスがスタートして最初に感じたのは「けっこうハードそうだぞ」ということ。毎日の授業は“IB以前”は、定期テストの対策をしっかりやっていれば大丈夫というものでした。ですがIBクラスはそうはいきません。日々の授業でも自分でエッセイを作成したり、自分の考え方・観点をつねにアピールしていかなければなりません。TOK(Theory of Knowledge=知の理論)という、ものごとの考え方を問う哲学的な科目もあります。課題論文(EE=Extended Essay)として、自分でテーマを決めて4,000語の論文も仕上げなければなりません。「たいへんだ」「たいへんだ」と言いながら、毎日の授業をこなしていました。

軽音楽部でバンドを組んで、
ラクロス部でプレーして

 ですが、「たいへん」と言いながら、時間的、精神的に余裕がなかったわけではありません。部活動では、ラクロス部と軽音楽部に所属して、こちらも充実した日々を過ごしました。ラクロス部では男子ラクロス部のマネージャーをやりましたし、私自身、選手として女子ラクロス部でプレイもしました。軽音楽部ではバンドを組んでギターを担当。アニソンなんかをやりました。IBの講座は、少なくとも私みたいに「いつも何かに夢中になっていないと気が済まない」という性格の子にはぴったりだと思います。忙しさは“充実”につながります。


大学で学ぶことに
直結していくはずです

 大学は、上智大学法学部国際関係法学科と法政大学文学部英文学科をIB入試で受験して合格しました。試験前には自己推薦書の作成などで少し苦労もしましたがそれ以前の「たいへんさ」に比べれば、たいしたことはありません。ですがIBクラスでの「たいへんさ」は、こうしてプログラムを終え進学先も決まった今になって振り返ってみると、とても「魅力的なたいへんさ」であり、意味のあるものだったと思えます。「魅力的」であったのは、授業がそれまで考えていた「先生の話を聞いて理解し覚える」という受け身の姿勢だけではなく、つねに自分なりの意見を持ち、それを発表・アピールしていくといった積極的・能動的なものであったこと。それと、先にTOK、 EEのことをお話ししましたが、これらは大学で学び研究していくことに直結していくはずです。これはとても意味のあること。「将来、世界に出て仕事をしていきたい」という私の夢は、IBDPを始めた時から実現に向けて大きく前進し始めていたということに気づきました。