『宮城野萩だより』Vol.25
 
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卒業生の保護者から -1
 

震災から三年

 震災の年に入学した子どもたちは、入学式を五月に迎えることになりました。経験したことのない震災を体験した当時、この先のことを考えると心配と不安で、ただ学校からの知らせを待っていました。そして五月の入学式、震災後の影響で在校生もままならない時、新入生を迎える準備は大変だったと思います。そして、被災した校舎での一年がすぎ、二年目には多賀城、そして三年には新校舎の宮城野に戻ることができました。その間も、送迎バスなど、生徒や家族の側にたった支援がありました。
 今思うと、アッという間の三年間でありましたが、先生方と交流したり(夏休みに行われる“いきいき学級”など)父母会での研修会など、私自身にとっても、もう一度学生生活をしたような気にさせてくれた三年間でした。
 最後になりますが、校長先生、並びに先生方のご厚意に感謝するとともに、今後とものご発展とご活躍を心よりお祈り申し上げております。

【英進進学コース卒業生 母 】
 
卒業生の保護者から-2
 

学園の良き師・良き友に恵まれて

 娘が大学に入学して早や三ヵ月。現在奈良の祖母の家から、京都の大学に通学しています。京都・奈良の地で、専攻の日本史の勉強が出来るという恵まれた大学生活を送っています。親としては、社会に貢献できる人間に育ってくれるよう願っています。
 ここに至るまでは、親子共々、色々迷いや悩み、紆余曲折ありました。関西の大学に行きたいという希望があったため、大学進学指導に実績のある、仙台育英学園高校を受験しました。
 東日本大震災により入学式が一ヵ月遅れましたが、大学進学という同じ目標を持ったクラス全員が、互いに切磋琢磨し合う中で、娘のやる気も高まっていきました。また、朝や放課後の自習室の利用、夏・冬休みの特別講習等で定着していったようです。
 三年生に入っても、志望大学を決めかねていた時、先生から京都の大学の指定校推薦の話があり、その大学の学部に興味のある日本史学専攻がありました。娘が歴史に興味を持ったのは、日本史の先生との出会いがあったからで、授業以外でもお世話になっていたそうです。
 小論文・面接も懇切丁寧な指導をしていただき、親は学校を信頼し見守るだけでした。一人一人の学力・個性を見つめた上での的確な進路指導は、ありがたいことでした。
 高校の三年間には、成績・進路・人間関係等で、精神的に苦しい時期が多々あったことでしょう。でも学園には身近に相談できる先生や、同じ思いの仲間・友達がいました。特に友達の存在は大きく、良い友達に恵まれていました。親にとっては何よりの事でした。
 お世話になりました校長先生をはじめ、教職員の皆様に心から御礼を申し上げます。三年間本当にありがとうございました。
 仙台育英学園が建学の精神に基づいて、今日の変動する社会に対応できる、魅力ある学園に発展しますように願っております。

【特別進学コース卒業生 母】

 
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