2011 Topics

 Open Campus 2011 夏休み理科実験教室 7月30日

 
※写真の撮影・掲載については、参加者(小学生および保護者)に快く了承していただきました。
 
 
 秀光中等教育学校が開く小学生のための『夏休み理科実験教室』。昨年の第1回目に続き、今年は7月30日(土)、多賀城校舎サウスウイングの第二生物室を会場に開催されました。
 この日、集まったのは6年生を中心とした小学生30人と保護者の方々。気温は比較的低くて過ごしやすかったのですが、室内は参加した元気な小学生の熱気でいっぱい。午前10時にスタートです。



 佐藤一雄秀光副校長先生のあいさつから始まりました。「先生のお話をよく聞いて、どのような実験をしているのかをしっかり理解しながら進めていってください」と、まずは今日の実験に向けての心がまえ。それに続いて、秀光6年生の佐藤遼太郎くんの話題に。「佐藤くんは7月、タイ・バンコクで開かれた『国際物理オリンピック』に日本代表の高校生5人のうちの1人として参加。みごと、金メダルを獲得しました。みなさんも理科の国際オリンピックをめざして、秀光で勉強してはいかがですか」と話されました。

実験1
 色の変わる不思議なボール
 
 
 いよいよ、実験スタートです。今日の実験は二つで、最初は『色の変わる不思議なボール』。理科の佐藤真弓先生が実験の内容の説明をしてくださいました。
 「みなさんは酸性、中性、アルカリ性というのを知ってますね。これらは液体のときの状態を示す言葉。ふつう、この状態は目で見ただけではどれが酸性なのか、アルカリ性なのか、わかりません。でも、それがわかるようにするのが今日の実験です」

 実験室のテーブルに置かれたのは、
●紫芋粉(0.5g)
●アルギン酸ナトリウム水溶液(20ml)
●塩化カルシウム水溶液(40ml)
 そして、ビーカー、ガラス棒、スポイト、ガーゼ、純水、ろ紙、シャーレ…



 アルギン酸ナトリウム水溶液に紫芋粉を入れ、ガラス棒でよくかき混ぜる。それをスポイトで取り、塩化カルシウム水溶液に1滴ずつたらしていく…。そうしてできあがった「アルギンボール」を食塩水や砂糖水、酢、オレンジジュース、炭酸水、石灰水、ソースなどに浸します。その反応で、どれが酸性でどれがアルカリ性なのかを調べていくのです。
 それぞれのテーブルでは慣れない手つきながらも真剣にスポイトから液体(紫芋粉を入れたアルギン酸ナトリウム水溶液)を注いだり、ガーゼをビーカーにかぶせて輪ゴムで固定したり。また、炭酸水や石灰水などにアルギンボールを入れてみたり…。参加した小学生は目を輝かせながら実験に没頭していました。
*実験の詳しい内容はここを!

実験2
 溶液の種類によって電気伝導性が異なることを調べる実験
 
 
 続いて、二つ目。「溶液の種類によって電気伝導性が異なる」ことを調べる実験です。
 「電気の通りかたはものによって違います。身の周りにある液体に、電気が通るか確認してみましょう」

 今回の実験で使うのは、
●乾電池
●電子オルゴール
●金属の板2枚
●導線
●ビーカー
 そして
●溶液(水道水、塩水、砂糖水、コーヒー、麦茶、ポカリスエット、  オレンジジュースなど)



 ビーカーにいずれかの溶液を入れ、そこに2枚の金属の板、それを乾電池と電子オルゴールをつないでチェック! 「音が鳴れば、電気が流れているということです」(佐藤先生)
 “ちいさな科学者たち”はさまざまな溶液で試してみます。意外なことに同じ水道水でもグループによってまったく鳴らなかったり、かすかにオルゴールの音がしたり…。水道水の中の塩素の加減や、その前に試した溶液が少し残っていたりで結果に少し差が出てしまったようです。これも実際に実験をしてみないとわからない面白さ!



 この日の理科実験、終了の午前11時30分まではあっという間。参加した小学生は、終了後に秀光前期課程の佐々木太教頭先生から修了証を一人ひとり受け取り、“理科には少し強くなったよ”という表情(?)で実験室をあとにして、キャンパス見学、そして昼食へと向かいました。