実験2 オキシドールで生きものをさぐる

 
 
 もうひとつの実験は、「オキシドールで生きものをさぐる」。指導は理科の岡村澄夫先生です。

 まず、岡村先生から、オキシドール(過酸化水素)は消毒などに使用されていること、活性酸素でもあることが説明されました。 活性酸素は、人間の身体を酸化させてしまうという身体に害のある酸素のこと。過酸化水素も活性酸素の一種ですが、水と酸素という害のないものに分解されます。しかし、自然に分解されるものではありません。今回は、オキシドールに何を入れたときに、その分解が起こるのかを確かめました。



実験結果

*【試験管に加えたもの】:結果 …泡が出た ×…泡が出ない

酸化マンガン … 結果
 火をつけた線香を差し入れると、大きく燃え上がる。

肝臓片(レバー) … 結果  
 火をつけた線香を差し入れると、大きく燃え上がる。レバーにはカタラーゼという酵素が含まれているため。

大根おろし … 結果  

コウジカビ … 結果

乾燥納豆  … 結果  
 納豆菌はとても強く、30分ほど加熱しても死なない。

パン酵母  … 結果  

ヨーグルト … 結果 ×
 乳酸菌は酸素を必要としないので、活性酸素を分解することもない。

土壌 … 結果   
 土には1グラムにつき約1億〜10億の細菌が含まれていて、それらが活性酸素を取り除こうとするので泡が出る。


 岡村先生から「大昔に地球が誕生したとき、酸素はありませんでした。酸素は植物が誕生してから生まれたもので、それと同時に活性酸素という問題もでてきました。しかし、今日実験で使った大根や豚のレバーはもちろん、人間は活性酸素を除いて、身体を守る仕組みが備わったんですよ」というお話を聞くと、子どもたちは大きく頷いていました。
 今回の実験で、活性酸素から守るために進化した、生きもののふしぎを学ぶことができました。

 

 

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