第68回全日制課程 卒業証書授与式 校長先生式辞【一部抜粋】
 

学園生活を送るための「生活信条」を
社会でも通用する新しい解釈で…


 加藤雄彦校長先生は式辞の中で、仙台育英学園の「生活信条」について触れられました。これは学園生活を営む上で大切な7ヵ条として仙台育英学園の生徒たちがホームルームや学校行事などの際に繰り返し唱和してきたもの。校長先生はこの「生活信条」についてこれから巣立って行く卒業生たちに、社会の中でも役立つ解釈を取り入れながら説明されました。

一、われらは互いに譲り合い明るい人間関係を建設する
 「周囲を見渡せる余裕があれば、互いに譲り合うことができます。その譲り合いの結果、人間関係も良好なものになっていきます。周囲を見渡せるかどうかは心のゆとりにかかってきます。これを忘れないでください」

一、われらは互いに磨き合い真の学力を身につける
 「社会に出てからも学ぶということは一生ついてまわります。教養を身につけないことは実に残念なことであると私は思っています」

一、われらは互いに鍛え合い強靭なからだをつくる
 「日常生活を無事に穏やかに健やかに過ごすためには、自分の体を管理することがとても大事なことです」

一、われらは互いに戒め合い節度ある生活をする
 「日本はもともと資源の少ない国だということを忘れないでほしい。身の丈にあった生活をしましょう」

一、われらは互いにゆるし合い和やかな学園を建設する
 「“ 許す”ということはとても勇気のいることです。他人を許せる人はとても器の大きな人。感情をどのようにコントロールするかが大事です」

一、われらは人や物に感謝し慎しみ深い生活をする
 「 ありがとうと言い続けることによって、自然に感謝する気持ちが芽生えてくる。ありがとうと言える人生は必ず豊かなものになるはずです」

一、われらは率先して事にあたり世のため人のために力を尽くす
 「皆さんは仙台育英でボランティア活動などを実践してきました。しかしそのことを自慢したり恩を着せることは決してしてはならない 。言ってはいけない言葉は思い切って飲み込むような勇気をもってほしいと思います」

 最後に校長先生は「この生活信条は、学園創立者加藤利吉先生が唱えたもので、110年前から伝え続けている言葉です。これを大切にして世のため人のために力を尽くす人になってほしいと思います」と締めくくられました。