京都研修では、京都大学で実際に講義を体験します。今年は、文学部、経済学部、理学部、工学部の各学部のなかから興味のある学部にそれぞれ分かれました。今回は、工学部の講義の様子をちょっとのぞいてみましょう。
■“材料科学”とは…? 工学部の講義をしていただいたのは、材料科学の研究をされている沼倉宏先生。工学部を志望する生徒たちも“材料科学”は未知の分野。沼倉先生は高校生にもわかるように、丁寧に説明してくださいます。 「身の回りのものはつきつめていくとすべて原子から成っています。 例えば、(と、撮影中のカメラマンのほうを指して)あのカメラもそうです。原子がどのように並んでいるとその物質の性質がどうなるかというのを理解し、用途に合った新しい物質を開発するのが、材料科学です」
■見学2-走査型電子顕微鏡 次は場所を移動して走査型電子顕微鏡の見学。こちらはさきほどの透過型電子顕微と比べると小さめの装置です。 「これは表面 を見る顕微鏡です。 サンプルにビームをあてて電子線の波長を見ます」 広い研究室ですが、ゴウゴウという装置の音が低く響いています。お話を聞き逃さないよう注意深く耳を傾けます。