加藤雄彦校長先生からの挨拶【抜粋】
 

2020年の大学入試に向けて、
一人ひとりが実力を伸ばせるように


 秀光祭は21回目の開催となりましたが、今回のプログラムを見ていて感心したのは、「私がんばります、やらせてください」と自分の意思で個人発表をする生徒が多くいたことです。秀光が開校してから3〜4年の間は個人の演奏発表があり、その1〜3期生のような生徒がたくさん出てきたのはとても良いことだと思います。

 秀光の教育の目的の中に、一人ひとりの力が6年間で伸びていってほしいというのがあります。入学する前までは一度も楽器に触れたことがなかったというお子さんでも、秀光で1年間楽器に親しむことで本日の第2学年の発表のように合奏ができるようになります。
 また、秀光では「科学する力“Science”」にも力を入れてきており、本日表彰されました5年生の8,000字自由研究論文は「悠久」を大きなテーマに自分の自由なテーマをそれぞれ選んでいますが、自然と将来の目標に合わせて、医学・薬学・統計学的な要素が多く見受けられるのが今までの傾向だと思います。

 秀光は今の前期課程(中学校課程1年生、2年生)の生徒がMYP(Middle Years Programme)を始めています。これは国際バカロレアという国際的な教育機関の認証を受けて行われ、アクティブ・ラーニングという探究型の授業を得に中学校1年生から学んでいけるように設定しております。今年から始まったこのプログラムですが、今まで秀光がやってきた教育内容はいろいろな点で合致いたします。とくに8,000字の自由研究論文はIB(国際バカロレア)の考え方をそのまま受け継いでいるように思いますし、今日の合奏を含めて様々な個人の発表もIBの基本的な教育と合致していると思います。

 今の1学年、2学年が高等学校に上がるときには仙台育英学園高等学校に秀光コースを作り、さらにIBのプログラムを深く学べるようにするために、現在、宮城県知事のご指示をいただきながら秀光について組織改編への準備を進めております。
 これは突然に決まったことではなく、2020年に実施予定の「大学入学希望者学力評価テスト(仮称)」に向けた準備でもありますし、個々の日本人がさまざまなものを企画し、グループで協力しながらも独自のオリジナリティを出していく、そして日本語だけではなく英語を使って発表をしていく、そんな力をつけていきましょうというのが国の大きな方針です。この方針と教育の流れを受けて秀光中等教育学校も大きく変わっていかなくてはならないと思っています。どうぞ温かいご理解と、秀光の生徒の活躍する舞台を楽しみに見守っていただければと思います。