日時:2010年5月22日 9:10〜
場所:多賀城校舎 グローリーホール
   
若い柔らかな心で、
メッセージを受け取ってほしい


 「私の娘は2005年8月、中学3年生の夏休みに交通事故に遭い死亡しました」…。
 5月22日午前8時50分、多賀城校舎内で校内放送が始まりました。
 お話をしたのは、福島県会津若松市在住の岡崎照子さん。お話の中で岡崎さんは、突然の交通事故によって娘さんの命を奪われた悲しみと無念さを語られました。そしてこのあと行われる『生命(いのち)のメッセージ展』について説明し「皆さんの持っている、若い柔らかな心で、メッセンジャーたちが伝えている、伝えようとしている声、皆さんに託した思い、それらを受け取ってほしいと思っています」と生徒たちに訴えました。

*岡崎照子さんのお話

残された家族や友達の
悲しみが鮮明に…


 『生命のメッセージ展』(NPO法人「いのちのミュージアム」主催)は、メモリアルストーン参拝のあと、グローリーホールで開かれました。会場には、犯罪や悪質な交通事故、いじめなどで命を奪われた犠牲者137名の等身大人型パネル「メッセンジャー」が並びました。
 「メッセンジャー」の胸元には、生前の写真、事件・事故当時の新聞記事、遺族の言葉が添えられ、足元には遺品の靴が展示されており、息を引きとった時の様子や残された家族や友達の深い悲しみが鮮明に表されています。その残酷な状況や遺族の心の傷に触れ、ショックのあまり呆然と立ちすくむ生徒、涙が止まらない生徒…。生徒たちは涙で声を震わせながら感想を語りました。

「私の妹と同じ年の子も死んじゃってて。妹とはいつもケンカばかりしているけど、毎日一緒にいられるのは幸せなことなんだと思った」(外国語コース1年生)
「将来、車の運転とか絶対に気をつけようと思った」(外国語コース1年生)。
 
 生と死について、命の重さについて、「メッセンジャー」からの無言のメッセージが生徒一人一人の心に深く強烈に刻まれたようです。

 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
   
※『生命のメッセージ展』
事件や事故などで理不尽に命を落としてしまった人たちの等身大人型パネルと靴などの遺品の展示を通して「命の尊さ」を訴えるイベント。代表を務める鈴木共子さんの呼び掛けで2001年から始まり、現在も全国各地で開催されています